大谷地区の地形特性


宇都宮市街地は関東平野に位置しているから、その周辺にあって、古賀志山地や日光連山に接続した大谷地区は、関東平野の縁辺部にあると言うことができるだろう。関東平野から古賀志山地への移行帯にあることで、大谷地区には地形的に変化に富んだ景観が形成されている。

 

宇都宮市の地形タイプには、小起伏山地、丘陵地(大起伏・小起伏)、ローム台地(上位、中位、下位)、砂礫台地、扇状地性低地が認められる。次に、地域統計に用いる、宇都宮市全域の3次メッシュデータを用意し、細分化したそれぞれのメッシュ内に、何種類の地形タイプが認められるかを分析したところ、宇都宮市の3次メッシュ内には、1カ所あたり、最低1種類、最高4種類の地形タイプが認められた。

 

ここで、大谷地区を見ると、4種類の地形タイプがあるメッシュがまとまって存在していることがわかる。また、4種類の地形タイプがまとまって出現する地域は、宇都宮市内では大谷地区のみであった。大谷地区は宇都宮市内で地形的な多様性をもつ地域である。